Proofs and Fundamentals っていったいどんな本なの?
デート大学による『Proofs and Fundamentals: A First Course in Abstract Mathematics』のご紹介
『Proofs and Fundamentals: A First Course in Abstract Mathematics』は、Ethan D. Blochによる数学の入門書で、抽象数学を学ぶための「橋渡し」的な役割を果たします。特に、この本は大学生向けに設計されており、厳密な数学的証明の書き方を学び、集合、関数、関係、基数といった基本的な数学的アイデアを理解することを目的としています。この本は、計算中心のコース(例:微積分学)から、より理論的で証明重視のコース(線形代数、抽象代数、実解析など)へ進むための橋渡しの役割を果たします。
本書の構成と特徴
本書は、Proofs(証明)、Fundamentals(基礎)、Extras(追加トピック) の3つのパートに分かれており、以下のように構成されています:
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Part 1: 論理と基本的な証明技法
- この部分では、論理学の基本的な概念や、数学的証明に必要な基本技法を学びます。これには、命題、論理演算、証明の種類(直接証明、間接証明、反証など)が含まれます。証明の書き方に焦点を当て、理論的な厳密性を保ちながらも、親しみやすく説明しています。
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Part 2: 基本的な数学的構造
- 集合、関数、関係、基数などの基本的な数学的概念が深く掘り下げられます。このセクションは抽象数学の土台となる部分であり、学生がこれらの概念を理解し、応用するための基盤を作ります。
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Part 3: 追加のトピック
- 抽象代数(群、集合の族、順序など)、組み合わせ論、数列など、より高度な数学的テーマが紹介されます。また、選択されたトピックとして、実解析の一部として数列の収束に関する新しいセクションも加わっています。
第二版での主な変更点
第二版では、いくつかの新しい内容と改善が加えられています。以下にその詳細を説明します:
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集合論の基礎の新しいセクション
集合論の章の最後に、ツェルメロ=フレンケル公理(Zermelo–Fraenkel Axioms)についての非常に非公式な議論が追加されました。この公理系は集合論の基礎を形成するもので、数学者が知っておくべき重要な理論です。また、選択公理(Axiom of Choice)やゾルンの補題(Zorn's Lemma)についての新しい議論も追加されています。 -
基数(Cardinality)に関する章の改訂
基数に関する章が再編され、拡張されました。特に、自然数の性質についての新しいセクションが追加され、これらの性質がその後の章で重要な役割を果たします。また、帰納法と再帰に関するセクションが拡張され、章の前半に移動しました。これにより、より具体的で理解しやすくなっています。 -
自然数、整数、有理数の構築に関する章の削除
ペアノの公理(Peano Postulates)に基づく自然数、整数、有理数の構築に関する章が削除されました。この内容は当初、基数に関する議論の背景として含まれていましたが、テキスト全体のレベルに対して少し不適切であると判断されました。この背景に必要な情報は、基数に関する章の冒頭に新たにまとめられました。 -
集合の族に関するセクションの改訂
集合の族についてのセクションが大幅に改訂され、インデックス付けされた集合族に限らず、一般的な集合族に焦点を当てるようになりました。 -
数列の収束に関する新しいセクションの追加
実解析からのトピックとして、数列の収束に関する新しいセクションが追加されました。この新しいセクションは、抽象代数や組み合わせ論とは異なる分野の内容であり、章に多様性を加えています。 -
「You Are the Professor」セクションの追加
最後の章の終わりに、「You Are the Professor」という新しいセクションが追加されました。ここでは、実際の学生の宿題提出から取り出した証明の試みを批評することを通じて、読者が証明を書く能力を固めることができるようになっています。このアプローチにより、読者は実践的なスキルを身につけることができます。 -
誤りの修正と表現の調整
既知の誤りがすべて修正され、テキスト全体の表現も改善されました。これにより、より明確で理解しやすい解説が提供されています。
各章の紹介
『Proofs and Fundamentals: A First Course in Abstract Mathematics』は、抽象数学の基礎を学ぶための教科書で、数学的証明の技法や基本的な概念を深く掘り下げていきます。本書は、数学の抽象的な証明技法を理解するために不可欠な内容を扱っており、特に証明の構造や方法、集合論、関数、関係などのテーマに焦点を当てています。以下に、各章について詳細に解説します。
Part I: PROOFS
Chapter 1: Informal Logic (形式的でない論理)
1.1 Introduction
- 数学的証明の基礎として、論理の重要性を紹介します。証明を理解するためには、まず論理的な思考が必要であることを強調します。
1.2 Statements
- 命題(statements)について説明します。数学において命題は真または偽と評価できる文です。命題を理解することは、証明を行う上で最も基本的なステップです。
1.3 Relations Between Statements
- 命題同士の関係(例えば、「ならば」や「逆に」)を学びます。命題を組み合わせて新しい命題を作成する方法を理解します。
1.4 Valid Arguments
- 論理的に正しい議論(valid arguments)の構造を学びます。議論がどのように成立するか、またそれが証明にどう関連するかを理解します。
1.5 Quantifiers
- 存在量化子(∃)と全称量化子(∀)の使い方を学びます。これらは、数学的命題において重要な役割を果たします。
Chapter 2: Strategies for Proofs (証明の戦略)
- 証明の基本的な戦略と方法(直接証明、背理法、反証法など)を解説します。各証明方法を具体的な例とともに学び、どのように選択して使うべきかを理解します。
2.1 Mathematical Proofs—What They Are and Why We Need Them
- 数学的証明がどのように構成され、なぜそれが重要であるかを説明します。
2.2 Direct Proofs
- 直接証明(ある命題を真であると直接示す方法)の手法を学びます。
2.3 Proofs by Contrapositive and Contradiction
- 逆証明(contrapositive)や背理法(contradiction)による証明方法を紹介します。
2.4 Cases, and If and Only If
- 「もし~ならば」や「~であれば必要十分条件(If and Only If)」の証明方法を学びます。
2.5 Quantifiers in Theorems
- 定理における量化子の使い方を学びます。量化子が関わる場合、証明方法も異なります。
2.6 Writing Mathematics
- 数学的証明を書くためのスタイルと方法について解説します。論理的で明確な証明を書くことの重要性を理解します。
Part II: FUNDAMENTALS
Chapter 3: Sets (集合論)
3.1 Introduction
- 集合論の基本的な考え方とその重要性について紹介します。
3.2 Sets—Basic Definitions
- 集合、要素、部分集合など、集合の基本的な定義を学びます。
3.3 Set Operations
- 集合の演算(和、積、差、補集合など)について学びます。
3.4 Families of Sets
- 集合の族(複数の集合の集合)について学び、その応用方法を理解します。
3.5 Axioms for Set Theory
- 集合論の公理系について紹介します。集合論の基礎を理解するために必要な公理を学びます。
Chapter 4: Functions (関数)
4.1 Functions
- 関数の基本的な定義と、関数がどのように作用するかを学びます。
4.2 Image and Inverse Image
- 関数の像(image)と逆像(inverse image)について学び、関数の構造を深く理解します。
4.3 Composition and Inverse Functions
- 関数の合成と逆関数について学びます。複数の関数を組み合わせる方法を理解します。
4.4 Injectivity, Surjectivity, and Bijectivity
- 単射、全射、全単射といった関数の性質を学び、それらがどのように異なるかを理解します。
4.5 Sets of Functions
- 関数の集合について学び、関数の集合がどのように構造化されるかを理解します。
Chapter 5: Relations (関係)
5.1 Relations
- 関係の基本的な概念を学びます。関係は集合間の対応を示すものです。
5.2 Congruence
- 合同関係(modular arithmetic)について学び、整数の合同に関する基本的な性質を理解します。
5.3 Equivalence Relations
- 同値関係の定義とその性質(反射性、対称性、推移性)を学びます。
Chapter 6: Finite Sets and Infinite Sets (有限集合と無限集合)
6.1 Introduction
- 有限集合と無限集合の基本的な違いを紹介します。
6.2 Properties of the Natural Numbers
- 自然数の性質を学び、それが集合論や証明にどう関連するかを理解します。
6.3 Mathematical Induction
- 数学的帰納法の証明技法を学び、無限に関連する命題を証明する方法を理解します。
6.4 Recursion
- 再帰的定義とその使い方について学びます。
6.5 Cardinality of Sets
- 集合の濃度(要素の数)について学び、無限集合の濃度についても考察します。
6.6 Finite Sets and Countable Sets
- 有限集合と可算集合(数え上げ可能な集合)の性質を学びます。
6.7 Cardinality of the Number Systems
- 数の体系(自然数、整数、有理数、実数)の濃度について学びます。
Part III: EXTRAS
Chapter 7: Selected Topics (選択されたトピック)
7.1 Binary Operations
- 二項演算(加算、乗算など)について学び、それらの性質を理解します。
7.2 Groups
- 群(group)の定義とその基本的な性質について学びます。
7.3 Homomorphisms and Isomorphisms
- 群の同型写像(isomorphism)と準同型写像(homomorphism)の概念を学びます。
7.4 Partially Ordered Sets
- 部分順序集合について学び、順序の関係を数学的に扱います。
7.5 Lattices
- 格(lattice)の構造とその応用を学びます。
7.6 Counting: Products and Sums
- 計数方法(積と和の法則)について学び、組合せ論の基礎を理解します。
7.7 Counting: Permutations and Combinations
- 順列と組合せの計算方法を学び、確率論や統計学で使われる方法を理解します。
7.8 Limits of Sequences
- 数列の極限について学び、実数の構造を深く理解します。
Chapter 8: Explorations (探求)
- 数学的な問題を掘り下げて考察するための問題が提示され、より深い学びを促します。ここでは、実際に手を動かして学ぶことが重要です。
8.1 Introduction
- 探求の目的とその重要性について説明します。
8.2 Greatest Common Divisors
- 最大公約数に関する問題を学びます。
8.3 Divisibility Tests
- 整数の割り切れテストについて学びます。
8.4 Real-Valued Functions
- 実数値関数の性質とその応用を学びます。
8.5 Iterations of Functions
- 関数の反復について学びます。
8.6 Fibonacci Numbers and Lucas Numbers
- フィボナッチ数列やルーカス数列について学び、数論的な問題を解きます。
8.7 Fuzzy Sets
- ファジィ集合の概念を学び、集合論の新しいアプローチを探ります。
8.8 You Are the Professor
- 学生に考えさせる問題が出され、教授としての視点を養います。
Appendix: Properties of Numbers
- 数の性質に関する補足的な情報を提供し、特に整数や実数に関する重要な定理を復習します。
この本は、抽象数学の基本的な概念をしっかりと学び、証明の技法を実践的に身につけるための優れた教材です。証明の技術を学びながら、数学の深い理論に触れることができます。
まとめ
『Proofs and Fundamentals: A First Course in Abstract Mathematics』は、抽象数学を学ぶ学生にとって非常に有用な教材です。証明の技術を学びながら、集合や関数、基数といった重要な数学的概念を深く理解することができます。また、第二版では新たに多くのトピックが追加され、より充実した内容となっています。親しみやすいスタイルでありながら、数学的な厳密性を保つことに焦点を当てているため、理論的な数学を学ぶ上での重要なステップとなるでしょう。
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